一般的に、アトピーはかゆみが辛い症状だと思われています。
ですが、経験者から言わせていただくと、実際はかゆみそのものよりも、見た目を損なうコンプレックスの方が辛かったです。特に、顔に症状が出て真っ赤になってしまった時は鏡すら見たくありませんでした。
顔に赤みが出てしまうと、人の目が気になり、「人と接する職業にはつけないのではないのか?」「恋愛ができないのではないか」と考えて、何事にも消極的になってしまいますよね、、、もちろんかゆみも辛いのですが、こういったデメリットの方が大きいと感じていました。
そのため、顔の赤みは1日でも早く直したいと思います。このページではアトピーで出てしまう顔の赤みについて説明していきます。
目次|このページでわかること
顔に出る赤みを解決するには
アトピーで特に顔の症状がひどいという方は、まず、それが何故なのかということを知る必要があります。
アトピーで顔が赤くなってしまう原因はこのように考えられます。
- 顔に集中して炎症が出ている
- ステロイドによる副作用
順番に説明していきましょう。
顔に集中して炎症が出ている
アトピーによる赤みは≒炎症です。
炎症が起きると、血管の壁面が拡張されます。皮膚の組織で炎症を起こしている細胞が血管中の別の免疫細胞を呼び寄せるためです。
そのため、血液の色が表面浮かび上がるので、それが赤みとして現れるのです。
つまり、たとえブツブツ、ジュクジュクが無かったとしても、赤みがあればそれは炎症と思って対処するのです。
「赤み=炎症」だからといって顔にステロイドは使うべきではない
皮膚科に行くと、ほぼ確実にステロイドが処方されます。
ステロイドは強力な抗炎症剤であり、「血管収縮作用」といって、広がった血管を縮める働きがあります。なので、確かに塗ったその瞬間は顔の赤みは劇的に治るでしょう。
ただし、ステロイドはあくまで炎症を「抑える薬」であって、「治す薬」ではありません。ステロイドを塗って一時的に顔の赤みが引いたとしても、効力が切れれば元どおりなのです。
また、体の部位の中でも、特に顔にはステロイドは使用すべきではありません。
顔は皮膚が薄く毛穴も多いので、特にステロイドの吸収率が高く、腕に比べて約13倍にもなります。吸収率が高いということは副作用を起こす危険性も高いということです。
他の部位ならばなんとか使用できるステロイドであっても顔に使用するのは危険なのです。
また、私たちの血管は「血管収縮作用」を受けると、その反動で元以上に戻ろうとする性質があります。そのため、ステロイドの効力が切れてくると元以上に顔の赤みが悪化する恐れがあります。
以前、ステロイドが普及し始めたころ、「血管収縮作用」をもつステロイドに美白効果があるとされて、美容クリームとして使う女性が多くいました。
こうして使用し続けた結果、顔の赤みを始めとした多くの副作用が多発し社会問題になったのです。
このように、ステロイドはあくまで炎症を「抑える」だけであり「治す」ものではありません。副作用の危険が高い顔にこのような「焼け石に水」的な治療法をしている場合ではありません。
炎症という「現象」ではなく、炎症の「原因」を修正するようにアプローチするべきです。現象は原因があるから起こります。つまり原因を改善すれば現象を改善できるのです。
では、だったらどうしたらいいのでしょうか?
私は、下記のことをオススメします。
- 顔に赤みが出るのなら油の摂り方を改める
- 乳酸菌を摂取する
顔の赤みがひどいならば油ものを控えるべき
先ほど述べたように、赤み≒炎症です。では、この炎症を起こす原因となるものはなんでしょうか?
顔のアトピーがひどい方、、揚げ物、ラーメン、パン、お菓子類など、こういった食べ物が好きではありませんか?私はとても好きでした。
こういった食品に共通するのが「ギトギト」「テカテカ」つまり油です。
実は油(特に植物性の油)には、細胞に蓄積して体を炎症体質にしてしまう働きがあります。
ここで、コップに入れた水と油を想像してみてください。油って水の表面に浮かびますよね。この現象と同様に、体内に取り込んだ油の成分も、体の上の部分、つまり顔に集まりやすくなります。
そのため、顔が炎症をおこしやすくなってしまい、赤みが出やすくなってしまうのです。
顔のアトピーを治したかったら、油ものを控えるようにしましょう。
乳酸菌を摂取する
これは、「顔だけ」に限ったことではないのですが、アトピーのような炎症体質の根本解決として乳酸菌が特に有効です。
私たちの腸には、体全体のアトピーの原因となる免疫細胞のうち約70%が集中しています。これらの免疫細胞のバランスが崩れていると、アトピーのような炎症、アレルギー体質になってしまうのです。
そして、これらの免疫細胞は腸内で教育されるため、腸の状態によって異なった性質を持つようになります。
言ってしまえば、腸内環境が悪いと、これらの免疫細胞は炎症を起こしやすい性質になり、腸内環境が良ければ、これらの免疫細胞は反対に炎症を抑えるように働いてくれるのです。
腸内環境の良し悪しは、腸内細菌のバランスによって決まります。悪玉菌が多ければ腸内環境は悪くなり、反対に善玉菌が多ければ腸内環境は良いものになります。
腸内環境を整えるとアトピーが改善できる理由について詳しく知る>>
これが、炎症を抑えるために善玉菌を摂るべしという理由です。
ただ、この時多くの方は「乳酸菌を摂るにはヨーグルト」と考えるでしょう。しかし、私はこれはオススメできません。
まず、市販のヨーグルトのほとんどは甘いです。つまり、砂糖が使用されています。
砂糖には体内で作られる天然のステロイドである、コルチゾールを分泌しにくくしてしまう働きがあります。そのため、ヨーグルトを摂りすぎると炎症が治りにくくなります。
砂糖の摂りすぎがアトピーに良くない理由について詳しく知る>>
また、ヨーグルトの材料が牛乳であることも問題です。
牛乳は動物性のタンパク質です。タンパク質は十分に分解されれば問題はありません。しかし、分解が不十分であるとアトピーの原因物質となってしまうのです。
動物性のタンパク質は人間にとっては分解のしにくい物質です。そのため、食べ過ぎると人間の処理能力を超えてしまいアトピーを悪化させる原因となってしまうのです。
動物性タンパク質がアトピーを悪化させてしまう理由について詳しく知る>>
このように、乳酸菌を摂るためにせっせと摂っているつもりが、逆にアトピーを悪化させてしまっているということになります。
乳酸菌を摂るならば、絶対的にサプリメントを利用した方が良いです。
ステロイドによる副作用
あなたは、これまでに顔の炎症にステロイドを使っていましたか?
顔の赤みの原因がステロイドである場合もあります。
「酒さ」という症状をご存知ですか?酒さとは、顔が赤くなり、場合よってはニキビのようなブツブツができる症状です。
ステロイドの副作用のひとつに「酒さ様皮膚炎」というものがあります。その名の通り酒さの様に顔が赤くなってしまう症状です。
原因は諸説ありますが、先述したステロイドの「血管収縮作用」の反動で血管が拡張すること、そして、またステロイドの副作用で皮膚が薄くなるため、血液の赤色が浮かび上がって顔が赤くなってしまう様です。
この場合は、ステロイドの使用を中止することで自然に元に戻りますが、その過程で症状が一時的に悪化することがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アトピーはかゆみや痛みももちろんなのですが、見た目を損なうことによって被るデメリットも相当辛いです。
私自身、顔の赤みがコンプレックスで、学生時代に恋愛ができませんでした。
アトピーは治りにくい症状ではありますが必ず治ります。このページで説明した方法を実践して、顔のアトピーだけでも治してしまうと、一気に世界は明るくなります。
ぜひ試してみてください。