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アトピーでステロイドをやめる方法とは?|ステロイド依存から脱出する「脱ステロイド」

アトピーでステロイドをやめる方法とは?|ステロイド依存から脱出する「脱ステロイド」

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アトピーの治療ではほぼ必ずと言っていいほどステロイドが使用されます。しかし、ステロイドを使用している方の中には、「ステロイドを使用している間は、なんとか正常な皮膚を保てるが、塗るのをやめるとこれまで以上に悪化する」「徐々にステロイドが効かなくなり、ランクの強いステロイドが必要になっている」という状況の方は多いです。

このような方は、皮膚がステロイド依存状態になってしまっているかもしれません。この状態になってしまっていると、アトピーが治ることはありません。それどころか延々とステロイドを使い続けることになり、いずれ、アトピーの症状よりも重大な副作用を発症してしまう可能性が大きいです。

この状況から脱するには、ステロイドの使用をやめる「脱ステロイド」が必要になることが多いです。とはいうものの、脱ステロイドについて無知な状態であると、中々行う勇気も出ませんし、行ったとしてもすぐに挫折してしまう可能性が大きくなります。

そこで、このページでは、脱ステロイドについて詳しく説明していきます。

目次|このページでわかること

  • 1 脱ステロイドの概要|なぜ脱ステロイドが必要なのか
    • 1.1 ステロイドが効かなくなる(作用減弱)
    • 1.2 ステロイド自体が炎症を悪化させてしまう
    • 1.3 難治化したアトピーは「アトピー+ステロイド依存症」
  • 2 脱ステロイドのやり方
    • 2.1 ステロイドの使用を一気にやめる
    • 2.2 ステロイドの使用を段階を追ってやめる
    • 2.3 脱ステロイドにかかる期間
  • 3 脱ステロイドを行う上での注意点
    • 3.1 脱ステロイド中の食事
      • 3.1.1 肉などは避ける
      • 3.1.2 油分に気をつける
      • 3.1.3 砂糖は禁止
    • 3.2 水分摂取の注意点
    • 3.3 脱ステロイドを行う前に準備するもの
      • 3.3.1 皮膚を保護する外用剤(塗り薬)
      • 3.3.2 患部を保護する包帯やガーゼ
      • 3.3.3 大きめサイズの天然繊維の服
      • 3.3.4 周囲の人の理解
  • 4 まとめ

脱ステロイドの概要|なぜ脱ステロイドが必要なのか

ステロイドは現存する薬品の中で最強の抗炎症剤であり、使用すればアトピーの症状を強力に抑えてくれます。しかし、それはあくまで症状を「抑えている」に過ぎず、その効果は一時的なものにすぎません。

そして、ステロイドには「使用を続けると徐々にその効果が薄れてくる」ということ、そして「長期間使用するとステロイドの成分自体が有害になる」という特徴があります。ステロイドはランクが強いほど抗炎症作用が強いのですが、反面ランクが強いほど悪影響も強いです。

ステロイドが効かなくなり、より強いステロイドでないと炎症を抑えることができなくなり、さらにステロイド自体の影響による炎症を抑えるためにもステロイド必要になる、というような悪循環に陥ることになります。このように、ステロイドは長期間使用すると依存性があります。ステロイドを使用しないと正常な皮膚が保てなくなるのです。このような時に必要になるのが、いわゆる「脱ステロイド」です。

さらには、長期間漫然と使用することにより、アトピーそのものよりも重大な副作用があらわれることにもなります。

ステロイドの代表的な副作用について詳しく知る>>

【ステロイド依存症にハマる理由】


  • ステロイドの作用が効かなくなってくる(作用減弱現象)
  • ステロイド自体が炎症を悪化させてしまう

より詳しく説明していきます。

ステロイドが効かなくなる(作用減弱)

先述のようにステロイドは強力な抗炎症剤です。しかし、ステロイドは使用を続けていると徐々に効果を発揮しなくなります。そして、炎症を抑えるためにより強いランクのステロイド剤が必要になってくるのです。これをステロイドの「タキフィラシー(作用減弱現象)」と言います。

皮膚に塗ったステロイドは、細胞の内側まで浸透し、「ステロイド受容体(GRα)」という物質と結びつくことによって、その抗炎症作用を発揮します。例えるならば、ステロイドとステロイド受容体は、車の鍵と鍵穴の関係に似ています。車もエンジンを始動しるためには、鍵を差し込んで捻らなくてはいけません。

ステロイド剤も同じであり、「ステロイド受容体」という鍵穴に、ステロイドという鍵を差し込むことによって、細胞の「炎症を抑える働き」にエンジンをかけるのです。

しかし、ステロイドを長期間使用していると、細胞内で「デコイ受容体(GRβ)」という、ニセの受容体ができてしまいます。これが、本来の受容体よりも先にステロイドの成分と結合してしまうため、抗炎症作用を発揮できなくなってしまうのです。

皮膚科医の中にはアトピーが治らない理由を「ステロイドを正しく塗っていないからだ」と主張する医師がいますが、この「作用減弱効果」がある限り、そもそも正しい使用を行うことなどできないのです。

これが、ステロイドを長期間使用し続けると、効果が薄れてきてしまう原因です。これによって、より強いステロイドを求めることになってしまうのです。

ステロイドを長期間使用すると体内に、ダミーの受容体ができてしまい。ステロイドは効果を発揮しにくくなる。

ステロイド自体が炎症を悪化させてしまう

次にステロイド自体が炎症を悪化させてしまう原因になってしまう理由について説明します。

ステロイドは「コレステロール」という物質を元に合成された薬品であり、体内で酸素の原子と結びつくことによって強力な抗炎症作用を発揮します。そして、この働きを終えたステロイドは「酸化コレステロール」として体内に残り、人体に有害な「活性酸素」を発生させるようになるのです。

この活性酸素に皮膚の組織を壊して炎症を起こしてしまったり、肌の保湿機能を奪ってしまったりするの働きがあるのです。

かつて、エアコンの冷媒として使用されていた「フロン」というガスをご存知でしょうか。フロンガスは気温を下げるという役割を終えたあと、大気中に放出されて、地球を紫外線などから守っている「オゾン層」を破壊してしまうということが問題になりました。ステロイドも同様であり働きを終えたステロイドは皮膚に残って、皮膚組織にダメージを与え続けてしまうのです。

この酸化コレステロールは通常は尿などと一緒に排出されるのですが、長期間ステロイドを使用していると排出が追いつかなくなり、皮膚組織に蓄積されてしまうのです。

(前略)サイミジンという放射性物質をつけたステロイド軟膏を塗布し、ラップで覆って吸収を高めた場合、7日間の尿中の回収率は塗布量の2〜18.5%であったとなっています。またメルサデルム®️軟膏の添付文書を見ても、投与後の3日後の尿中回収率は投与量の0.30〜0.56%と記載されています。

このことは塗布した成分の多くが体内に残っていることを物語っています。

引用:脱ステロイドのアトピー治療  松田三千雄【著】農文協

ここまでの説明のように、ステロイド自体が炎症の元になり、それを抑えるためにさらに強いステロイドを使用するという悪循環になってしまい、先の作用減弱現象と相まって「ステロイド依存症」が完成されてしまうのです。

ステロイドは抗炎症効果を発揮した後、炎症を悪化させる「酸化コレステロール」として体内に残る

難治化したアトピーは「アトピー+ステロイド依存症」

ここまで、ステロイドの依存性について触れてきました。もしも、このようなサイクルに陥った時には「脱ステロイド」が必要であると考えることができます。

ステロイドを使用し続けても、いつまでもアトピーが治らないという状況は「通常のアトピー+ステロイド依存状態」であると考えることができます。

難治化したアトピー=通常のアトピー+ステロイドの依存状態

この状態はステロイドにの酸化コレステロールによって起こる炎症を抑えるために、ステロイドを塗り、それによってさらに酸化コレステロールを蓄積させていき炎症を悪化させるという悪循環に陥っています。そのため、この状態でステロイドを塗り続けてもアトピーは改善しないということがわかります。

また、この状態を長く続けていると、アトピーどころか、それ以外の重大な副作用を招いてしまうのです。

では、上記の式の左辺を右辺に移項すると下記のようになります。

難治化したアトピー−ステロイド依存状態=通常のアトピー

この左辺が脱ステロイド療法と言われるものであり、このような状態に戻してから通常のアトピーに対して原因療法を行うことで、アトピーの克服を望めるのです。

なお、よく「脱ステロイドをすればアトピーは治りますか?」という質問を受けることがあるのですが、上記の式からもわかる通り「脱ステロイド」はアトピーを治すための方法ではありません。あくまで、難治化している状況を打開するための方法です。

ステロイドはアトピーを治す薬ではなく、また、脱ステはアトピーを治す方法ではないということを考えると、ステロイドを使用するだけアトピーの苦しみは増えると言えます。

ステロイド依存の状態を脱することで初めて本来のアトピーの治療に取り組める

ここまで、ステロイドの依存性と、なぜ脱ステロイドをするのかについて説明してきました。

このような悪影響に陥ってしまったら選択肢は2つしかありません。「ステロイドを使い続ける」か「覚悟を決めてステロイドの使用を断つ」の2択です。そして、後者を選択すると多くの場合は一時的に症状が悪化する「リバウンド」という離脱症状を伴います。

ここからは、私の体験談を踏まえて、脱ステロイドの具体的な取り組み方について説明していきます。

脱ステロイドのやり方

脱ステロイドを行うには、当然のことながら、ステロイドを塗ることをやめなくてはいけません。しかしながら、脱ステロイド時に多くの場合は症状の悪化があるため、仕事のや学業の有無、ステロイドの使用歴などを考えてやめ方を考える必要があります。

ステロイドをやめるには下記の2通りが考えられます。

【ステロイドをやめる方法は2つ】


  • ステロイドの使用を一気にやめる
  • 使用量や回数などを徐々に段階を追ってやめる

ステロイドの使用を一気にやめる

まず一つ目の方法が一気にやめるという方法です。経験上この方法を行うと、一気に症状の悪化が起こりますが、最も早く脱ステロイドを完了することができます。

なお、ステロイド依存状態の方は、同時に保湿依存状態に陥っていることが多いです。保湿依存状態とは、ステロイドの副作用により肌の水分を保つ機能が衰えて、保湿剤なしでは皮膚の状態を維持できない状態を指します。このような時は保湿剤の使用を中止する「脱保湿」をする必要がある場合があります。

ステロイド依存状態と保湿依存状態を同時に抱えている場合は、脱保湿を行なった後に脱保湿を行う方が楽だとされています。しかし、私自身は脱ステロイドを終えてしばらくしてから脱保湿を行なったため必ずしもその限りではありません。

ステロイドの使用を段階を追ってやめる

次に、段階を追ってやめる場合について説明します。この方法で、スムーズにステロイドの使用を中止できるのであれば、最も楽な方法です。

この方法は、ステロイドの使用回数、使用量、面積、強さなどを徐々に下げていく方法です。

ステロイドの使用回数を徐々に減らす場合について例を挙げてみましょう。

まず、ステロイドを塗ることを1日1回、入浴後にします。そして、入浴後にステロイドを塗る時間を、1週間ごとに1時間後ろに移します。この時間が入眠時にまで遅らせることができたら、そのまま眠りにつき、翌朝にステロイドを塗るようにします。さらに、1週間後にはステロイドを塗るのを1日置きに、その次の週には2日置きにし、という具合に徐々に減らしていきます。

サラリーマンなど社会生活を続けなくてはいけない場合はこの方法が比較的行いやすいと言えます。その場合はまず、服で隠れている部分から脱ステロイドを行い、その後、首や顔などに移るといいです。まず服に隠れた部分で脱ステを終えることによって、服に隠れない部分の脱ステを行う際に「体でもステロイドをやめることができたのだから、顔や首でもできる」というように自信にもつながります。

このように、段階を追ってステロイドの使用を減らしていくことで、比較的楽に脱ステロイドを行うことができるのです。

ステロイドの使用をやめるためには、キッパリと「一気に使用をやめる」という方法と、段階的に使用量などを減らして「徐々にやめる」方法との2種類があります。学生など、時間に余裕がある方は離脱症状の辛さを覚悟して一気にやめる方が、期間は短く済みます。

社会人の方などは、後者の方法で徐々に使用をやめていく方がいいと考えます。

なお、ステロイドの代用薬としてプロトピックがありますが、プロトピックは使用するべきではありません。

脱ステロイドにかかる期間

ここまで、脱ステロイドのやり方について触れてきました。では、この脱ステロイドはどのくらいの期間で完了できるでしょうか。この期間がはっきりとイメージできないと、なかなか脱ステロイドに踏み切れませんよね。

しかし、残念ながらステロイドの使用歴や体質など個人差があるため、具体的にどのくらいの期間で終了するということは明確ではありません。ここではあくまで“目安”として脱ステロイド終了までの期間について説明します。

脱ステロイドには大まかに下記の2段階があると考えられます。

【脱ステロイドの段階分け】


  • 〔第1段階〕炎症を悪化させているステロイドを排出する段階
  • 〔第2段階〕ステロイドによって乱れた、体の調節機能の回復

まず、第一段階の「炎症を悪化させているステロイド自体の成分が皮膚から排出される段階」です。この状態の時が一番皮膚の炎症が強く辛い時期です。言うなれば、ステロイドが皮膚上で暴れまわって、所構わず皮膚組織を破壊している状態です

一般的に、この状態は2~3ヶ月で終了します。

しかし、その後に第二段階として、「ステロイドの影響により撹乱された体の調節機能が正常に戻る」までの段階があります。この調節機能とは、皮膚の保湿機能であったり、炎症を抑える働きをする「副腎皮質ホルモン」の分泌機能、免疫機能、自律神経の乱れなどを指します。

この状態では、ちょっとしたことで皮膚の状態が悪化したりするということを繰り返すようになります。例えば、風邪をひいたときに皮膚の状態が悪化したりします。私は、脱ステロイドを行なってある程度の期間、ほぼ完治の状態になりましたが、その後、受験による極度のストレスによって、再び症状が現れ悪化するということがありました。

【ステロイド使用者と未使用者の治療経過】


参考:9割の医者が知らない正しいアトピーの治し方 藤沢茂樹 著 永岡書店

上記のグラフは、ステロイド使用者と未使用者の治療経過を比較したものです。ステロイド未使用者は綺麗な放物線を描いて改善していくのに比べて、ステロイド使用者は長期間に渡って中々改善しないことがわかります。

とはいうものの、この第二段階も時間を置けばやがて完了を迎えることができます。

このように、脱ステロイドの完了までの期間については一概に明言できません。しかし、多くの方が、ステロイドの使用歴が長いほど、脱ステロイドを完了するまでの期間が長くなる傾向にあります。

脱ステロイド完了までの期間は明確ではないが、ステロイド使用歴が長いほど長くなる傾向にある

脱ステロイドを行う上での注意点

ここまで、脱ステロイドの概要について説明してきました。ここからは、脱ステロイドを行うにあたっての注意点について詳しく説明していきます。

この注意点に気をつけることによって、脱ステロイドを比較的楽に終えることができるようになります。反対に、この注意点を守らないと、中々脱ステを完了できずに挫折して再びステロイドに依存することになり兼ねません。

脱ステロイド中の食事

まずは脱ステロイド中の食事についてです。

脱ステ時はステロイドの影響で、体が様々なものに反応しやすくなってしまっている状態です。そのため、炎症を悪化させるような食事には、普段以上に気をつけなくてはいけません。

肉などは避ける

炎症を起こす原因となる食事の代表的なものは、肉類などの動物性タンパク質です。

動物性タンパク質は消化がしにくく、消化の不十分なタンパク質は体内で免疫細胞の攻撃のターゲットとなり、皮膚組織で炎症を起こす元になってしまいます。そのため、肉類を多く食べるとそれが、アトピーの症状という火事を起こす燃料となってしまうのです。

たまに「皮膚を作るのはタンパク質だから、肉類を食べなさい」と指導する医師がいますが、この主張は怪しいです。タンパク質を補うならば植物性のタンパク質で補うようにしましょう。植物性のタンパク質は消化がしやすく、アトピーの体の負担になりにくいのです。

油分に気をつける

次に脂分の問題です。脱ステロイド中は、脂っこい食事は控えるようにしましょう。

いわゆる脂っこい食事と言われるものには、サラダ油や、コーン油などの植物油が大量に使用されています。このような油には体を炎症体質にしてしまう作用があります。

植物油の大部分は「リノール酸」という成分で構成されており、この成分は体内で分解されて「アラキドン酸」という成分となって細胞の壁面に蓄積されます。これは、炎症を起こす免疫細胞も同様です。そして、アラキドン酸が蓄積された免疫細胞は、アレルゲンなどの異物に敏感に反応するようになり、炎症を起こしやすくなるのです。

さらに、細胞壁に蓄積されたアラキドン酸は体内の酵素によって、細胞壁から分離されて、その後「プロスタグランジン」や「ロイコトリエン」という炎症物質に変化します。これがアトピーの炎症を悪化させる元になってしまうのです。

油のアトピーへの悪影響について詳しく知りたい方はこちら>>

先にも述べたように、アトピーの症状はしばしば皮膚の上の火事に例えられることがあります。タンパク質はアトピーという火事の燃料になります。油は皮膚そのものを発火しやすい状態にしてしまう作用があります。

ステロイドの影響でただでさえ炎症が悪化しているのに、さらに脂っこい食事をすることは自殺行為です。このように、脱ステロイド時は脂っこい食事は控える方が賢明です。

砂糖は禁止

食事において注意すべき3つ目の点が砂糖を摂取しないということです。

砂糖の摂取は体自身が持っている炎症を抑える機能を低下させてしまうことにつながります。

私たちが砂糖を摂取すると、血液中のブドウ糖の量を指す「血糖値」が極端に乱れます。この乱れを正すために分泌されるホルモン(臓器同士の情報伝達物質でこれをやりとりすることで体の状態を一定に保っている)として「副腎」という臓器から分泌される「副腎皮質ホルモン」があります。

この、副腎皮質ホルモンは同時に、体の炎症を抑える役割を担った物質であり、これが正しく分泌されることで、体に起きた炎症が自然におさまるような仕組みになっているのです。

ちなみに、アトピー治療に使用されるステロイド剤は、この副腎皮質ホルモンの構造を元に人工的に合成したものを指します。

普段から砂糖を摂取していると、血糖値の調節のために、この「副腎皮質ホルモン(コルチゾール)」が使われてしまいます。このような状態が平常運転であると、副腎は酷使されることになり、炎症を抑えるのに十分な副腎皮質ホルモンを分泌できなくなってしまうのです。

このように、砂糖を多く摂ると、体内に備わっている天然の抗炎症装置が働かなくなってしまうのです。そのため、悪化した皮膚の炎症がなかなか治らないというようになってしまうのです。

また、ステロイドを長期間使用している状態では、副腎の機能が乱されている場合があります。そのため、先述の脱ステの第2段階ではこの乱れの回復を待たなくてはいけません。そのような時に副腎を酷使することは得策とは言えません。

脱ステロイド時は体が様々なものに対して敏感かつ無防備な状態になっています。そのため、上記のような炎症を促進させてしまう食事は控えるようにするのが賢明です。

脱ステロイド中は体が無防備な状態になっているので、炎症を促進させるような食事は控える

水分摂取の注意点

ここまで食事に対する注意点について述べてきましたが、水分の摂取についても注意点があります。

よく、毒出しという発想で水を多量に摂取する方がいますが、これは間違った発想です。と、言うよりもそれだけでは不十分です。摂った水分は当然ながら出さなくてはいけないのです。

水分を多量に摂取しすぎると血液中のタンパク質の濃度が低下します。すると、傷ついた皮膚を修復するタンパク質が不足し、皮膚の治りを遅くしてしまうのです。また、脱ステロイド中で、炎症が悪化している状態では血管壁面の細胞の隙間が開いている状態です。

これにより、体は、血液中の炎症細胞を皮膚組織に送りこめるようになっているのです。

このような状況で、水分の過剰摂取を行うと、浸出液(傷口から出る黄色くベタベタした液体)が出やすくなってしまいます。これを防ぐためには、水分を控えるか、もしくは摂取した水分をしっかりと排出することが必要です。

そのために有効なのが水と一緒に「塩分」もしっかりと摂ることです。塩分には体内の水分を尿として排出する作用があります。

また、睡眠前の水分摂取も控えた方がいいです。水分を多く摂った後で横になっていると、体内の水分が、水自身の重さで圧迫されることによって、顔に水分が移動します。すると、顔がむくみ引っ掻いた時に傷つきやすくなるのです。

さらにこのような状態だと、浸出液も出やすくなります。こうなると、浸出液の不快感などから普段の生活や睡眠がうまくいかなくなります。それによって症状の治りが著しく遅くなってしまいます。

このように、脱ステロイド時の水分の摂取には注意が必要です。水分を摂取しすぎると傷の治りが遅くなってしまうのです。

水分を多く取りすぎると、皮膚の治りを遅くしてしまう。摂った水分は出さなくてはいけない

脱ステロイドを行う前に準備するもの

ステロイド依存状態から離脱する際には、一時的に症状が大きく悪化します。そのため、日常生活に支障をきたすことがほとんどです。そのため、脱ステロイドを決断したら、あらかじめ、できるだけの準備をしておく必要があります。

皮膚を保護する外用剤(塗り薬)

まず必要なのが、皮膚の悪化に備えた塗り薬です。この場合、ワセリンなどの一般的な保湿剤は返って炎症を悪化させてしまいます(保湿剤が炎症を悪化させてしまう理由はこちら)

この場合は「亜鉛華軟膏」や「亜鉛華デンプン」という塗り薬を使うといいでしょう。

脱ステロイドを行うと、ほぼ必ず、皮膚の炎症の悪化が起こります。そのため、炎症によって傷んだ皮膚を保護するための非ステロイドの塗り薬があった方が、圧倒的に楽にリバウンドを乗り越えられます。

患部を保護する包帯やガーゼ

離脱症状によって悪化した皮膚を保護するために、塗り薬の他に当然ガーゼや包帯などが必要になってきます。どちらも、大きめのサイズを選ぶのがいいです。

脱ステロイドを行うと、ひどい場合は外出も困難になります。そのため、なるべく多めに買い置きをしておくべきです。

大きめサイズの天然繊維の服

リバウンドの時期は、皮膚のかゆみがとても強くなります。そのため、皮膚の搔き壊しを最小限にするために、長袖、長ズボンでサイズのゆったりした服を数着買うといいでしょう。

この時の素材は、綿100%か、麻100%の天然繊維製のものがいいです。ナイロンやポリエチレンなどの化学繊維を使用した服だと、皮膚に刺激になってしまい炎症を悪化させる元になります。

リバウンド症状の悪化がひどくなってくると、正直包帯では皮膚の保護では間に合わなくなってきます。その際には、この服自体が包帯の役割をして皮膚を保護する役割も持っています。

周囲の人の理解

最後に、最も大切なのが、会社の上司や、家族、恋人などの周囲の人の理解です。

残念ながら、アトピーの辛さはそうでない方にはわかりにくいのが現実です。「脱ステロイドをしている」と説明しても「アトピーが治らないのは薬をちゃんと塗っていないからだ」とか「医者に行って診てもらえ」などと言われてしまいます。

脱ステロイド中のリバウンド期間中は、確実に仕事の効率は悪くなりますし、家族などの身内にも負担をかけます。

しかし、先述のように、私たち自身は何が辛いのかわかっていますが、一般人は「あなたが何に苦しんでいるのか」がわからないのです。そのため、意思の疎通が悪くなったりして、人間関係や、職場での立場、家族との関係などに問題が生じることがあります。そして、これがストレスの元になってアトピー改善を遅らせる原因になってしまったりします。

このことを防ぐために、あなた自身がしっかりと知識を身につけ、周囲の人に「あなたが今どのような状態で苦しんでいるのか」を説明するようにしましょう。これによって、100%の理解を得ることは難しくても、この人間関係の悪化を最小限にすることができます。

ここまでの説明のように、脱ステロイド時のリバウンド現象を見越して、できるだけの備えをあらかじめしておくことが必要です。そして、そうすることで、少しでも楽に脱ステロイドを完了することができるのです

まとめ

「ステロイドを使用ていても炎症が抑えられなくなり、使うステロイドのランクが上がっている」「ステロイドを使用しないと正常な皮膚を維持できない」というような方は、皮膚がステロイド依存の状態になっていることが多いです。

このような状態になってしまったら、ステロイドを塗り続けてもアトピーの改善の望みは薄いと言えます。この状況から抜け出すには、ステロイドの使用をやめて、依存しない皮膚を取り戻す「脱ステロイド」を行うことが必要になります。

ステロイド依存状態から抜け出すことで、ようやく、本来のアトピーの治療が行えると考えてください。

ただ、脱ステロイドには離脱症状が伴います。そのため、知識のない状態で脱ステロイドに踏み切っても、リバウンドの対策であったり、自分が今脱ステのどの段階にいるのかわからずに挫折してしまい、ステロイド依存に逆戻りしてしまうことになりかねません。

脱ステロイドを行う時には、少なくともこのページで説明していることは全てインストールしてから行うようにしてください。リバウンド症状を乗り切って仕舞えば、あとはかなり楽になります。

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【アトピー歴約20余年】

ステロイド依存や脱ステによるリバウンドも経験しました。
寝たきりで外出ができなくなるほどの重症化も何度か経験しましたが、最終的にステロイドを使わず、体質改善のみで完治。

アトピーは本当に辛いです。
これらの実体験や、すがる思いで読み漁った専門書で得た知識、指導していただいた医師や薬剤師さんの教えを、同じように悩む方々へシェアしたいと思い、当サイトを運営しています。

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